【劣等感を成長に変える3つのステップ】アドラー心理学で劣等感を拭い去る方法
劣等感に悩んだり、他人の評価に振り回されてしまうことはありませんか?
「自分はこれでいいのか」と心が重くなる瞬間、アドラー心理學がその答えを教えてくれます。
アドラー心理學は、劣等感を克服し、自分らしく自由に生きるための実践的なヒントが詰まった考え方です。
アドラー心理學は、そんな劣等感をただの「負の感情」として捉えるのではなく、「成長のためのサイン」としてポジティブに転換する考え方を教えてくれます。
あなたがアドラー心理學を活用し、劣等感を克服して人生をより豊かにする方法を具体的に解説します。
今回は「課題の分離」「共同体感覚」「貢献感」の3つのポイントで、自信を取り戻し、充実した毎日を送る方法を伝授します。
なぜ人は劣等感を抱えるのか?その原因とは?
劣等感の多くは「他人と自分を比較する」ことから始まります。
例えば、次のような状況を想像してください。
- 同僚が昇進したけれど、自分は取り残されている氣がする。
- 家庭内で家族に評価されず、自分の存在価値に疑問を持つ。
- SNSでキラキラした生活を送る友人を見て、無意識に劣等感を抱いてしまう。
- 他人の評価を鵜吞みにして、自分は「何も出來ない人間だ!」と落ち込んでしまう。
など、これらの感情の背景には、「自己価値」を他人の評価や状況で判断してしまう心の癖が隠れています。
また、他人の感情や評価を「自分の問題」と錯覚してしまうことで、必要以上に劣等感を抱えてしまうのです。
アドラー心理學では、この状態を「課題が混同されている」としています。
他人の評価や感情は「他人の課題」であり、それをコントロールしようとするから苦しくなるのです。
他人の評価や感情は「他人の課題」であり、あなたの課題ではありません。
このことが理解出來れば、他人の評価や他人の感情にいちいち一喜一憂したり、他人の評価を真に受けてそのまま自分を評価することが無くなっていきます。
解決方法:課題の分離と劣等感を克服する具体的な考え方
アドラー心理学の中心にある考え方の一つが「課題の分離」です。
この考え方を身につけることで、心が驚くほど軽くなります。
「課題の分離」とは?
「課題の分離」という言葉は、アドラー心理學で重要な考え方の一つです。
簡単に言うと「自分でどうにもできない問題(他人の課題)」と、「自分がコントロールできる問題(自分の課題)」を、きちんと区別することを意味します。
なぜ課題を分ける必要があるのか?
日々の生活で、わたし達はたくさんの悩みやストレスを抱えています。
その中には、実は「自分ではどうにもできないこと」が含まれていることが多いのです。
例えば
- 同僚や上司が自分をどう評価するか
- 家族や友人が自分の言動にどう感じるか
- 他人が自分をどう思うか
これらはすべて「他人の課題」です。
しかし、多くの人は、この「他人の課題」を氣にしすぎてしまいます。
そして、「自分の価値は他人が決めるものだ」と無意識に錯覚し、自信を失ったり、自己否定してしまうなど、劣等感に悩まされる原因となります。
「課題の分離」の具体例
- 職場での評価の場合
あなたが一生懸命仕事をしたのに、上司が良い評価をしてくれなかったとします。
この時、多くの人は「自分のせいだ」と落ち込みます。
しかし、ここで「課題の分離」を考えると、このように整理することが出來ます。
自分の課題:仕事をきちんと丁寧に行うことや、自分のスキルを高めること。
他人の課題:上司が評価をどう下すか。上司がどう感じるかはコントロール出來ません。
そのため、自分の課題だけに集中し、他人の評価は氣にしないようにするのです。 - 家族とのコミュニケーションの場合
家族に何かをお願いしたとき、相手が不機嫌な態度をとった場合を考えてみて下さい。
ここでも次のように分けられます。
自分の課題:自分の要望を適切に伝えること。
他人の課題:家族がそれにどう反応するか。他人の感情を変えることはできません。
「自分は正しく伝えたから、それ以上は相手の問題だ」と考えることで、必要以上に悩まずに済みます。
他者が厳しい評価をする場合や正当な評価をしない場合、「他者の評価」はその人の課題であって、この段階ではあなたが変えることは出來ません。
一方、「自分が業務の改善に取り組むこと」や「自分の思いの伝え方を改善する」などは自分の課題です。
このように、他人の課題に執着せず、自分の課題に集中することで、不必要な劣等感を減らすことが出來ます。
その時、間違った評価をされたとしても、自分の課題に集中していけば、必ず「他人の評価」は変わっていきます。
劣等感を成長の糧に変える方法
劣等感は決して惡いものではありませんし、劣等感を抱いたことで自分を責める必要はありません。
劣等感を抱くということは
・自分がもっと成長したい
・向上したいというサインでもあります。
以下のステップを試して下さい。
劣等感を分析する
劣等感を抱いたとき、それが「何に対しての劣等感」なのかを書き出してみます。
例えば
同僚のスキルに劣等感を感じた。
とします。
「比較」を「目標」に変える
同僚と自分を比較するのではなく、分析した劣等感に対して「自分は何を目指すべきか」にフォーカスします。
同僚のスキルは参考にしつつ、自分が出來る行動を具体的にしていきます。
小さな目標を作り達成していく
自分の課題を解決するために目標を作り、そこから更に小さな目標を設定していきます。
小さな目標を1つづつ達成していくことにより、きちんとしたスキルを身に着けることが出來ますし、「出來る!」という喜びや自信にも繋がっていきます。
これにより、自己肯定感が高まり、劣等感が次第に薄れていきます。
共同体感覚を持つ
共同体感覚は、アドラー心理學の核心となる概念の1つで、「人間関係を築き、社会の一員として貢献しながら生きる感覚」のことです。
これを持つことで、自分の存在価値を感じ、人生に幸福感や満足感を得ることが出來ます。
アドラーは、人間が幸福を感じるためには「他者との繋がり」を持つことが不可欠だと考えました。
ただし、この「つながり」は単なる人間関係の数や深さではありません。
「自己受容」「他者信頼」「貢献感」の3つの要素が揃うことで、共同体感覚が育まれるとされています。
共同体感覚を育むために
1. 他者との繋がりを意識する
- 日々の中で「ありがとう」や「助かったよ」などといった言葉を伝えたり受け取ったりすることで、自分と他人の繋がりを確認します。
- SNSやメールではなく、顔を合わせたコミュニケーションを意識すると、繋がりを実感しやすくなります。
- 自分の氣持ちを素直に伝えることや相手の言葉をきちんと聞くことで、意思疎通がスムーズになります。
2. 小さな貢献を重ねる
日常の中で、他人に役立つ行動を意識的に行います。
- 電車で席を譲る。
- 職場で周囲を手助けする。
- ゴミ拾いや地域のボランティア活動に参加する。
などの行動を通じて「自分も誰かの役に立っている」と感じられるようになります。
3. 自分の価値を他人との比較で決めない
- 他人と比較するのではなく、「自分がどのように社会に貢献しているか」に目を向けましょう。
- 自分の得意なこと、出來ることを活かして、他者の役に立つ場面を増やす努力をしましょう。
共同体感覚の具体例
1. 職場での共同体感覚
職場で同僚と良好な関係を築き、協力して仕事を進めるとき、わたし達は「自分の役割がある」と感じられます。
例えば
- 自分が行ったサポートが同僚の成果に繋がる。
- チーム全体で目標を達成し、自分もその一員だと実感する。
こうした経験は、「自分は職場で必要とされている」と感じる大切なきっかけになります。
2.家庭での共同体感覚
家庭内で役割を果たすことも、共同体感覚の一つです。
例えば
- 子どもの成長を支える。
- 家族全員が快適に過ごせる環境をつくる。
これらの行動を通じて、「自分は家族の一員として価値がある」と感じることが出來るようになっていきます。
3. 実際に行われた効果的な事例
- 事例 1
Aさんは職場で「仕事が遅い」と評価され、劣等感を抱いていました。
しかし、「上司の評価は上司の課題、自分が出來るのはスキルアップ」と考え、毎日30分の勉強時間を設けました。結果的に自分の業務能力が向上し、評価も自然と改善されていきました。 - 事例 2
Bさんは夫婦関係で「感謝されない」ことを悩んでいました。
しかし、「夫の感情は夫の課題」と割り切り、自分が満足出來る行動を意識したり、自分がやるべきことに集中するなどの改善をしていった結果、自分の気持ちが樂になり、自分の氣持ちが変化したことから夫婦関係も改善していきました。
共同体感覚は、あなたが「自分自身を受け入れ」「他者を信頼し」「社会に貢献している」と感じることで育まれます。
共同体感覚を育むことにより
・劣等感の克服
他者に貢献している実感が得られることで、自分を肯定的に見ることができ、劣等感を自然と克服できるようになります。
・孤独感の解消
「自分はこの社会の一員だ」と感じることで、孤独感や疎外感が軽減されます。
・自己肯定感の向上
自分が社会や他人にとって「意味がある存在」であると感じることで、自己肯定感が高まります。
が出來るようになっていきます。
大切なのは、完璧を目指さないことです!
小さな一歩から始めて、「自分には出來ることがある!」「自分も誰かの役に立っている!」と感じることを意識してみてくださいね♪
わたしの経験と最後の言葉
わたしも以前は劣等感を抱え、自己否定や自己卑下をしてきました。
それで幸せや心が豊かになる事はありませんでした。
そこから、様々な本を読んだりワークをしていく中で、アドラー心理學にあるように、劣等感を成長に変えるためのこともしました。
アドラー心理學だけをしてきたわけではありませんが、アドラー心理學を実践したことで人生は大きく変わっていきました。
劣等感は誰にでもある感情です。
それをネガティブな感情の増幅にすることも學び成長に変えることも自分次第です、
どう捉えるかであなたの成長や人生の豊かさは大きく変わります。
アドラー心理學は、あなた自身を軽くし、劣等感をあなたの成長に変えてくれる心理學です。
今日から、劣等感を抱きネガティブになり自己否定をすることや、他人の言葉を鵜呑みにして悩み続けるのではなく、あなたの成長のためのサインとして受け入れ、「自分の課題」に集中してみて下さい。
自分の課題に集中し取り組んでいくことにより、大きな変化を実感出來るはずです。
1度やって終わりではなく、自分の成長のためにじっくりと取り組んでみてくださいね😊